どーもHanaminです。@hanamin999
皆さん、以前にフランシス・ベーコンの「知は力なり」や「イギリス経験論」のお話をしました。
今回はその「知は力なり」や「イギリス経験論」に関係するお話です。
皆さんは、思い込み、偏見、先入観を感じた経験はありますよね。
人々が陥りやすい勘違い等をフランシス・ベーコンは「イドラ」と呼びました。
今回はイドラについて少しご紹介します。
思い込みや偏見で困っている方へ発信しますので、何かお力になれれば大変嬉しいです。
関連記事も併せてお読みください。
4つのイドラ
関連記事でお話しした「知は力なり」は、イギリスの哲学者、フランシス・ベーコンが残した言葉です。
ベーコンは、古代ギリシャ時代から続く哲学のあり方に疑問を感じていました。
なぜなら、当時までの哲学は、理屈をこねくり回し、誰かを論破したり地位や名声を得たりすることが目的とされていたからです。
そこでベーコンは、思い込みを排して観察と実験を行い、真理にたどり着くことを目指した新たな知の体系を切り開きました。
ベーコンは、人間を惑わす思い込みとして「4つのイドラ」というものを掲げました。「4つのイドラ」は「種族のイドラ」、「洞窟のイドラ」、「市場のイドラ」、「劇場のイドラ」になります。
私たちは、常識や当たり前に頼ってる時があります。しかし、それが原因で誰かに騙されるなど、思わぬ損をすることがありますね。
そうでなくても、思い込みは度々創造の障害になりえますし、正しい知識の修得を阻害します。
ベーコンのように、真理の探求を目指す人はそう多くはないです。
しかし、自分の思い込みが何なのかを見つけて、それを解消することは、現代のビジネスパーソンにとっても非常に有益になります。
現実の問題は何なのか、本当に自分の考えは正しいのか。そうしたことについて頭を働かせるには、「4つのイドラ」が大変役に立ちます。
その「4つのイドラ」について、簡単に紹介します。


種族のイドラ
「種族のイドラ」は人間が本来持っている感覚や精神の制約から生じる錯覚や偏見など、人間という種族に共通する感覚や精神に基づくため、こう呼んでおります。
例)目の錯覚、擬人観、天が動いているような感覚
洞窟のイドラ
「洞窟のイドラ」は個々の人間の性質や環境など、個人の立場にとらわれることで生じる偏見、すなわち育った環境による狭い考え方からの偏見。
また、洞窟に閉じ込められ、外の世界を正しく知ることができない状態に例えて呼ばれる。
例)家庭環境や境遇、個人的な体験、読んだ本の影響
市場のイドラ
「市場のイドラ」言葉の不適切な使用から生じる誤解など、人があつまる所で聞き間違いやウワサ話など伝言ミスによる偏見からこう呼ばれる。
例)インターネットの情報、ウワサ話、聞き間違い
劇場のイドラ
「劇場のイドラ」権威や伝統を無批判に受け入れ、誤った教えであっても信じてしまうことから生じる偏見。有名人や偉い人の言葉を信じてしまうことによる偏見からこう呼ばれる。
例)人気番組の情報、偉い人の言葉
フランシス・ベーコンの思想
ベーコンは、人間の知性は、これらのイドラによって人は一度こうだと思いこむと、すべてのことを、それに合致するようにつくりあげてしまう性向をもつと考えました。
こうした思いこみは、例えその考えに反する事例が多くあらわれても、それらを無視ないし軽視しがちである。
したがって、ベーコンは、この4つのイドラを取り除いて初めて、人は真理にたどり着け、本来の姿を取り戻すことができると説きました。
ベーコンは、一面では、帰納法や人間の認識には限界があることを示しました。
そして、これらのイドラにまどわされることなく、観察や経験によって得られる個々の事例を集めて選択・整理して、そこから一般的な法則を発見していくべきことを説き、経験論と合理論を統合することによって、科学は自然を支配することができると考えました。
最後に
昔はテレビ、ラジオ、新聞のみで偉い人、有名人、メディアが情報発信する事が大半でしたが、現代はインターネットが発達しSNSやYouTube、Tiktokなど多くの人々が多数の情報を発信する事が可能となりました。
私個人的には4つのイドラの中で市場のイドラは特に注意して、正しい真実を知って経験値を積み重ねて整理していくことが、大変難しいのではないかと思います。
ご自身が思い込みや偏見に陥っていると感じた時は、少し立ち止まって、一歩引いて考えて見ては如何でしょうか?
ありがとうございました。
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